現在、二世帯で同居するためのリフォームのプランをしています。改めて二世帯の暮し方について考えさせられています。
すべての家庭が同じ価値観で暮らせる訳ではなく、家族のルールや暮し方は少なからず違っています。
ただ、その家族のルール、価値観の大切さを認識しているかどうかは別です。
私は、その家族の価値観を打ち合わせの中で出来る限り聞いて、その価値観を元にプランを描いていくようにしています。そして、自分の価値観も理解していただこうと話をします。体験談も含めながら。
その中で、根本的な事ですが「暮らし」の価値観を考える前に、上下分離型や左右型や同居型などの型が先行してしまい、そこにあてはめようとする方もいます。確かにわかりやすいですよね。
でも重要なのは「型」ではなく、「価値観」なんだと思うのです。
以前、こんなお話を聞いたことがあります。
「息子夫婦に子供が生まれ、アパート暮らしが経済的に苦しくなってきたので家に帰ってくる事になった。部屋数が足りないから一部屋増築したんだ。これで同居できるだろう。」
大切なのは部屋数でしょうか?部屋数があれば同居生活は成り立つのでしょうか?そこが、「型」と「価値観」の違いだと思います。
私達の取組むテーマ「代々暮らす家づくり」の意義は、そこにあります。
長期優良などで「永く頑丈」な家が出来ても、そこに暮らしが落し込まれていなければ「永く暮らす」事は出来ません。代々暮らすためには、代々暮らせる家づくりが必要です。
現在プラン中の御家族は、非常に明確な暮し方が見えている御家族です。その価値観を大切に、「代々暮らせる」家づくりに取組んでいければと思います。
満面の笑みでブランコをする息子が今の自分の年になる頃、「親父良い家創ったな」なんて言われる家づくりがしたいですね。