現在プラン中のI様は、息子さん夫婦は別の土地で家を建て、現在I様夫婦2人で暮らしています。
この築35年の家をどう考えるか?
どうせ継ぐ人がいないから・・・と、寒く使い勝手の悪い家を我慢し暮らして行くか。。
どうせリフォームするなら・・・老後を考えた、安心できる環境の家にリフォームするか。。
お話をいただいたときは、単に台所をリフォームしたいとのお話でした。
システムキッチンにして内装替えして・・・しかし、話を聞いて行くうちに、暮らしの不満がたくさん出てきました。
使っていない無駄な部屋や、冬の寒さ、暗さ・・・仕事をバリバリこなしていた時には感じなかった事が、家にいる時間が増えた事でとても苦痛に感じられるようでした。
お話を伺ってから、第一回目のプレゼンの時に、思い切って暮らしを替えるプランを御提案しました。
I様にとってはビックリだったかもしれません。頼まれていない所まで改修する案を持っていったのですから。
しかし、I様は「暮らし」をとても真剣に考えていました。ですから、私の提案したプランがI様のために創られたプランだという事を理解していただいたように感じます。
リフォーム(reform)は、とても曖昧な言葉で、古くなった物を現状のまま綺麗にする意味合いが強いかもしれません。
リノベーションという言葉もあります。
リノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりすること。
私が取組むのは、後者でありたい。たとえ、誰も見向きもしない小工事でも、私は暮らしをより良くする提案をしていきたい。そう思うのです。
今年春に工事させていただいた今井の家のお施主さんとの会話で「既存のまま綺麗になっても、それなりに満足していたかもしれない。しかし、SAN’AIさんは暮らしのポイントを押さえ、暮らしを替えてくれた。その満足度は計り知れないよ。」
古い所が新しくなると、たいてい嬉しくなるし満足します。しかし、リフォームの本質は単なる綺麗になっただけではない気がします。