私の住んでいる安曇野の暮らし方。特に農家の家などでは、ほとんど玄関は使わずに裏口や勝手口から出入りする暮らし方が多いです。設計の段階で玄関とは別の裏口や勝手口を納戸や味噌部屋(漬物部屋)と併用しながら広めに確保して、普段の出入り口として機能させています。逆に、玄関はお客様をおもてなしする空間。おもてなしの空間なので玄関までのアプローチも非常に大切。植栽、石、木など自然素材が融合したアプローチは、年季が経てば経つほどその家独特の雰囲気になって来ます。写真は築13年を迎えた土間のある家のアプローチ。新緑のこの時期は板塀に生き生きした緑が映えます。

地域に溶け込んだ優しい設計が、暮らしの文化を創り上げて行くのだと思います。そんな家づくりを目指して日々取り組んでいきたいです