
私には毎月欠かさず購入している愛読書があります。
技術的な内容の多い「建築知識」
文化としての住まいを考える「住宅建築」
建築の世界的な流れをつかむ「日経アーキテクチュアー」
この他には、「新建築」「建築技術」「住宅特集」などの月刊誌は、内容や特集によっては購入することにしています。立ち読みばかりで買わない事が多いですが・・・
その中で、住宅建築は一番長く読み続けています。この雑誌は、住宅の持つ力強さをいつも感じさせてくれます。
素材感にスポットを当てた特集や、ある建築家にスポットを当てた特集、地域とのつながりの特集、文字通り文化としての住まいを考えさせる建築専門雑誌です。
毎月発売日にはウキウキしてきて早く手にしたくなります。今は、南松本にある宮脇書店で買うことが多いですが、購入して、すぐ袋から出し、信号待ちなどではすかさずページをめくってみます。
先日もいつもどおり4月号を購入しました。今月の特別記事として宮脇檀の「菅野ボックス」が取り上げられていました。宮脇さんは、住宅設計者としては知らない人は居ないくらい住宅の設計に取り組んだかたです。私も勉強したての頃、宮脇さんの作品を見て衝撃を受けた一人です。
1997年に62歳という若さで亡くなってしまいましたが、築き上げた数々の名作は今見ても色褪せません。
「菅野ボックス」は、宮脇さんのボックスシリーズの初期作で、築38年になります。38年たった今でも、変わらず、住宅の力強さを感じます。
普遍的なデザインとは正解はないのかもしれないのだけれども、暮らし・地域・環境・時代あらゆる背景があり、そこから糸口をつかみ積み上げられているデザインは、決して色あせず、いつまでも力強さを感じられるデザインになるのではないかと今回の特集を見て、強く感じるのでした。